松本零士さん“永遠の時のかなた”に旅立つ…ちばてつや氏は「4畳半の下宿によく遊びに」

松本零士さん（Ｃ）日刊ゲンダイ

「銀河鉄道999」や「宇宙戦艦ヤマト」などの作品で知られる漫画家の松本零士さんが13日、急性心不全のため亡くなった。85歳だった。東映が20日に発表した。

　日本の漫画界、映画界に残した功績はあまりにも大きく、各界から悲しみの声があがっている。

　同世代の漫画家のちばてつや氏（84）も故人を偲んでこうコメントを出した。

「松本零士さんが高校を卒業して北九州の小倉から上京したばかりのツメエリ姿、当時19歳の彼と出会って60年以上が経ちました。

　ワシもデビューした翌年の18歳。同じマンガ家の卵、トシが近いせいもあって意気投合、本郷三丁目にあった西陽差し込む4畳半の彼の下宿にはよく遊びに行ったものです。二人ともまだ稼ぎも少なく満足に食べられなくてね。

　松本さんはよく『座布団のようなビフテキを食べたい！』なんて言いながらマンガを描いていました。二人そろって締め切りに追われ、同じ旅館にカンヅメにされて一緒に机を並べて仕事をしたものです」

　広大な宇宙や空に思いを馳せ、多くの作品を残した松本零士さん。自身が描いた「永遠の時のかなた」に旅立っていってしまった──。