著者のコラム一覧
榊淳司不動産ジャーナリスト・榊マンション市場研究所主宰

1962年、京都生まれ。主に首都圏のマンション市場に関するさまざまな分析や情報を発信。「マンション格差」(講談社現代新書)をはじめ著書多数。

(5)存在の合理性度外視「タワマンブーム」は峠を超えた…欧米と異なる趣向

公開日: 更新日:

 マンション市場では、もう20年以上もタワマンブームが続いてきた。新築マンションは「必ず売れる」状態だった。リーマン・ショック直後のほんのわずかな時期を除いて、新築タワマンの販売が苦戦する、という状況はほとんどなかったと言える。ブームには必ず「終わり」がやって来る。それが今なのか、もう少し先なのかは分からない。ただ、そろそろ「峠は越えた」感は出てきた。

 先ごろ、とあるリサーチ会社が「中古タワマンの値下がりが始まった」というデータを発表し、ちょっとした話題になった。実のところ、業界内では昨年から「下がり始めた」という共通認識が広がっていた。ここ数年が異常な値上がりだったから、市場の評価が下がり始めるのは当然の成り行きと言える。

 今後は、日本人のちょっと偏った「タワマン愛」がいつ冷めるのか、に注目してみるべきだろう。価格が下がるだけではなく、ブームが終わって人気自体が衰える日も必ず来るはずだ。

 そもそも「地上よりも高い所に住む」ということ自体に、何の価値があるのだろうか。少しばかり眺めがよいだけで、あとは面倒なことだらけではないか。

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