「あしたのジョー」は講談社内でも、早く読みたいとゲラの奪い合いだった
マンガ家のちばてつやが亡くなった。享年87。
ちばといえば思い出すのは「あしたのジョー」だ。川崎のぼるの「巨人の星」と並んで「少年マガジン」の連載というより、日本中の老若男女が貪るように読んだ国民的マンガだった。
私は、2本の連載がいち早く読めるだろうと、邪(よこしま)な考えから、マガジンを発行している講談社に入った。だが、社内でもこの2本のゲラ刷りは引っ張りだこで、下っ端の私に回ってくるのは発売日か発売されてからだった。
私が入った年の1970年3月。矢吹丈のライバルだった力石徹の「葬儀」が講談社の講堂で行われた。私は、葬儀に訪れる一般客たちが、社内をウロウロしていないかの見張り番に駆り出され、チラとも見ることはできなかったが。


















