NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん
日中・太平洋戦争の映像・資料を多く持つNHKのドキュメンタリーは、やはり出色である。戦争の3年8カ月を1年ごとに追体験していくシリーズの最終回「新・ドキュメント太平洋戦争1945終戦」(15日総合午後7時30分<前編>、10時<後編>)は、敗戦が人々にどれほどの苦難と悲劇をもたらしたか。高細密カラー化された映像は戦争の不条理を強く訴える。
Eテレの無条件降伏を受け入れるための御前会議を再現した「昭和天皇 終戦への道~外相手帳が語る国際情報戦~」(16日午後11時)、「戦没者の妻たち 長い戦後」(30日午後11時)もおすすめ。
最近は8月15日の「戦没者追悼式」の生中継でお茶を濁してきた民放も、今年は特番を編成した。テレビ東京系は「池上彰の戦争を考えるSP」を10日正午から、テレビ朝日系も池上彰を起用して「ニュースそうだったのか!!3時間SP」を16日午後6時56分から。
綾瀬はるかが続けているシリーズ「『戦争』を聞く」の今年は、「なぜ君は戦争に?」(TBS系14日午後10時)だ。アメリカ人にとって原爆投下とは何だったのかを聞く。日本テレビ系は桜井翔をキャスターに「真相報道バンキシャ!特別編“終末時計”を早める世界のトップたち」(15日午後7時)を放送する。
(コラムニスト・海原かみな)