「ザ・ロイヤルファミリー」は壮大な競馬ドラマになりそうな予感…馬券を買わない人でも毎回2度は泣かされる?

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有馬記念の直前に最終話

 競馬はまったくの素人という視聴者にも見どころは多い。

 まず北海道日高地方の四季。エゾシカがたたずむ白樺の小道、どこまでも広がる放牧場の向こうの雪の山並み、コンブ漁でにぎわう海の景色もある。「ワラ(飼い葉)をモグモグしてるお馬さんがかわいい」というSNS投稿も多い。

「そして、涙腺を刺激しまくりシーンが巧妙にちりばめられています。脚にクセがあり、走りが心配な馬まで購入して、『馬の価値はな、数字なんかじゃないんだよ』とうそぶくワンマン社長、自分が育てた馬がやっと出走できて大泣きする小さな牧場の牧場長(尾美としのり)、『勝ってほしいなあ』とそっとつぶやく元税理士の昔の恋人の思慕と、毎回必ず2回は泣かせます。ドラマはこれから、おそらく目黒蓮が演じる隠し子や何代も続くサラブレッドの血統など、人と馬の『継承=一族』が描かれていくのでしょう」(テレビ情報誌編集デスク)

 毎話のクライマックスで、その週の主人公となった馬の出走シーンが流れ、思わず「がんばれ!」と応援してしまう仕掛けもうまい。

 ドラマは12月28日開催の有馬記念の直前に最終話となるが、国内最高峰で勝つという夢は実現するのか。早見和真の同名原作では、実現するような、夢で終わるような……。

(コラムニスト・海原かみな)

【連載】テレビが10倍面白くなるコラム

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