現役女子大生の鈴木京香はキャピキャピ感ゼロだった

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「ホットドッグ」は東京の下町を舞台に、思いがけず4人の子供と暮らすことになったテキ屋のお話。金八シリーズの柳井満Pによる80年後半のヒットシリーズ「親子ジグザグ」や「親子ウォーズ」などの流れで、プロデューサーは“柳井組”の大岡進さんということで、いわゆる笑って泣けるホームドラマだ。柳井組には欠かせない石倉三郎や岡本麗も出ていたし。そして子役は高橋かおり、伊崎充則、えなりかずきという、当時の“TBS子役オールスターズ”。

「世界で一番君が好き!」や「恋のパラダイス」などCX(当時は業界チックにフジテレビをこう呼ぶのが流行していた)の月9や木10がこの年の視聴率ランキングで上位を占める中、「ホットドッグ」の数字は圏外。でも続編が「テキ屋の信ちゃん」としてシリーズ化もされたぐらいだから、柳葉の代表作といってもよさそうなのに、今ではあまり語られない。ジョニーと呼ばれていたのも、末期の「欽ドン」で“良川先生”だったのも、全部“室井さん”に上書きされてしまった。

 90年の春は、あちこちで「おどるポンポコリン」が聞こえていた。そしてイカ天出身の「たま」が「さよなら人類」でメジャーデビュー。この年を代表するヒット曲が、CXとTBSの番組から生まれたのだった。あっ、ドラマと関係ないか。 

(テレビコラムニスト・亀井徳明)

【連載】あの頃、テレビドラマは熱かった

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