紙上再録「TAMORI80~勝手にタモリ80歳大生誕祭!!」(3)
■戦後80年とタモリ80歳
ス)「戦後80年、タモリ80歳」。このタイミング、私はある感動と、かつ、ここでお話できる喜びを感じていますけれども、どうですか、スキマさん?
戸)一部では「80歳で引退」みたいなことも言われて。例えば2023年に「タモリ倶楽部」(テレビ朝日系)が終わって、翌年に「ブラタモリ」(NHK)もレギュラー放送終了がアナウンスされた。その時に「80歳を節目に引退するんだ」みたいな噂が流れた。でも、結局、「ブラタモリ」がすぐ復活して。
ス)楽しそうにやってますよ。
戸)全然、引退しないだろうなっていう感じで。まあ、多分、ずっと「今を生きてる人」なんだろうな。
ス)向上心なくね。長生きしそうな感じがしますね。樋口さん、どうですか? タモリと戦後80年。
樋)う~ん。終戦の年生まれ、タモリさん。僕の親も、同い年ぐらいでしたけど。戦後、どん底に落ちた日本が徐々に復興していって、経済的にも上を向いていって。ところが、95年あたりがターニングポイントで、泡がはじけて、だんだん日本がご存知のように現在に至るまでの右肩下がりをしていく。本当にタモリの歴史「イコール日本の歴史」、「イコールテレビの歴史」です。
ス)本当だなあ。
樋)タモリさんだけじゃないですよ。この世代がすごい(人口が)多いですから。だんだん幕引きを、店じまいをしていくのが、全部、偶然じゃなくて必然だなっていうのを、つくづく感じますね。今年は皆さんもご存知のように、戦後80年でテレビもやたらに、ここ数年の中で一番、戦争体験を語るような、第二次世界大戦、太平洋戦争とは何だったのかを振り返る番組やニュースなどが持てはやされて。いっぱい作られているわけですけれど、戦争を知っている世代が完全にいなくなった後、タモリを知る世代、「いいとも!」を知る世代が、いなくなった後、どうなるのかな、という気持ちはありますね。
ス)昭和19年生まれ、久米宏。昭和20年、タモリ。21年、吉田拓郎。22年、ビートたけし。あの世代ですよね。
樋)黄金世代ですね。本当にテレビと共に大きくなっていった人たちですよね。あ、吉田拓郎は、ちょっと違うね。
ス)本当に、日本のエンターテインメントの黄金時代を満喫して、稼ぎまくって。ひとつの時代だなあ。あした、いよいよ、タモリが80歳になります。今さん、どうですか?
今)なんか、最後に僕が喋っちゃって大丈夫ですか? これだけの重鎮の中で、それこそ、タモリさんみたいな「なりすまし」のような感じがして。
ス)そもそも、この企画は、日刊ゲンダイで明日発売の「特別号」というのを、一冊丸ごとタモリスペシャルにしようと僕が提案して。それはちょっと、かなわなかったんですけど。
今)却下されました。そこに社長がいますけど。
ス)でも、それが、この企画の発端でございます。
今)悔しくて、イベントを開いて、皆様にお声掛けして。
ス)タモリ80年、日刊ゲンダイ創刊50年。覚えておいてください。
今)真面目な話をすると、タモリさんって、日本から見たアメリカの象徴みたいなところもあるのかな、と。まず、ジャズが好きでしょ。ボードビリアンとしての立ち位置もあって。昔、団しんやさんって、ご存じないですか? 実は昔、団しんやさんとやたら共演していて、一緒にCMとかも出ていた。
ス)あった、あった。


















