著者のコラム一覧
中川右介

1960年東京生まれ、早大第二文学部卒業。出版社「アルファベータ」代表取締役編集長を経て、歴史に新しい光をあてる独自の執筆スタイルでクラシック音楽、歌舞伎、映画など幅広い分野で執筆活動を行っている。近著は「月9 101のラブストーリー」(幻冬舎新書)、「SMAPと平成」(朝日新書)など。

(1)百恵を発見した男たち(1972年)デビュー前の百恵を「スタ誕」生みの親や都倉俊一はどう見ていたのか

公開日: 更新日:

 こうして71年10月に始まった「スタ誕」だが、当初、視聴率は低かった。この番組が注目されるのは、72年1月放映の第1回決戦大会で、中学1年生の少女がグランドチャンピオンになった頃からだ。その少女、森昌子は中2になった72年7月に「せんせい」でデビューした。百恵は生年では昌子のひとつ下だが早生まれなので学年は同じだった。自分と同じ中2の少女がデビューしたのを知り、百恵は自分も応募してみようと思った。

 昌子デビュー直後の9月に、「スタ誕」のグランドチャンピオンになったのが、同じ中学2年生の桜田淳子だった。

 そして10月5日、百恵は「スタ誕」の予選会に参加した。池田はこの予選会での百恵について、大半の参加者たちは着飾っていたが、受験番号101番の彼女だけは普段着だったので、逆に目立ったと振り返っている。

「ごくありふれた服装なのに、なぜか彼女がいるそこだけ静まりかえっているように思えたから不思議だ」「光っているというのか、ありふれた言葉で言えば存在感があった。騒々しい会場の雰囲気のなかで、そこだけが水を打ったように静かなのだ」(池田著「テレビ人生!『そんなわけで!!』録」)

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