ピエール瀧容疑者への“処方箋”薬物依存治療の専門家が語る

公開日: 更新日:

 薬物に手を染めるタイプは意外にも“根は真面目で意志が強い人”が多いという。

「彼らは一見真面目で、気配りのできる、いわゆるいい人が多いです。コカインや覚醒剤などの薬物は心の痛み、不安に対して一種の“鎮痛剤”として作用する。それを繰り返し使ううちに耐性ができ、使用量、回数が増える。一時期自力でやめることができても条件反射の回路が脳内に出来上がっているため、ある状況や条件(引き金)がそろうと再発のリスクが高まりやすい。瀧さんも一時期やめていた時期があって再使用に至ったというのはそのためだと思われます」

■HALT(空腹、怒り、孤独、疲労)が誘引

 真面目で意志が強いのになぜ薬を断てないのか。

「何年も梅干しを食べていなくとも、梅干しさえ見れば口の中が唾液で満たされるように、体が覚えている。それがちょっとした引き金でフラッシュバックが起き、再使用するというパターンです。採血で注射器の針を刺した瞬間だったり、ある人は軟水に溶かして覚醒剤を常用していたため、ペットボトルの水が引き金になる場合もあります。HALT(ハルト)と言って、Hungry(空腹)、Angry(怒り)、Lonely(孤独)、Tired(疲労)の4要素が大きく影響します。瀧さんも多忙で肉体的にハードだったようですので、そのような要因が重なったのかもしれません」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束