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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

ニューヨーカーが関心 「テロの恐怖に負けない」心理学

公開日: 更新日:

 世界を震撼させたパリのテロ事件は、ニューヨーカーにとっては「9・11」の悪夢を思い起こさせるもの。ニューヨークのメディアでは「テロの恐怖に負けないためにはどうしたらいいか」というテーマによる心理学者へのインタビューが次々に報じられています。

 ランゴン・ニューヨーク大学病院のマーク・シーゲル教授は「テロのショックは人間を呆然とさせる。次は自分かもしれないという恐怖と、そこから生まれるストレスで健康を害し、日常生活を破壊する。それがテロの目的」と断った上で、「果敢な救出劇などの人々の勇気に注目すべき。なぜなら、勇気という感情は恐怖と同じ強さで脳に働き、人から人へ広がっていくから」とコメントしています。

 コロンビア大学病院のディレクター、アン・マリー・アルバーノ氏は、「ニュースやソーシャル・メディアに触れ続けていると不安が増大する。子供を学校に送っていく時はラジオのニュースは聞かないなど、メディアに触れる時間をコントロールした方がいい」とし、「何かあった時にどう行動するか、家族で話しておくことも大切」と話します。

 そして最も重要なのは、「普通の日常生活を続けること。安全を確保しようとするあまり、公共交通機関を利用しない、人の集まるところに出かけないなど行動範囲を狭めてしまっては、それこそテロリストの思うつぼ。自分たちと異質の人間と常に接触することで視野を広めることが大切」と語っています。

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