著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

血を売る副業…米国のミドルクラスに広がる「プラズマ献血」が映す現実

公開日: 更新日:

 アメリカでは厳しい経済状況の中で、自らの血を売る、「プラズマ(血漿)献血」が増えています。それも正規雇用の人が、生活費を補う手段としているというニュースが、論争を呼んでいます。

 プラズマ献血は成分献血の1つで、血漿成分のみを採血し、赤血球や白血球を体内に戻す方法です。成分は1週間程度で回復するため、アメリカでは週2回までの献血が認められています。長期的な健康への影響に関する研究はほとんどないものの、この手法は安全と見なされています。

 プラズマは感染症治療薬などに不可欠で、世界的に需要が拡大していますが、世界保健機関(WHO)は献血に対する報酬を推奨していません。その中で、報酬の支払いを認めているアメリカには、こうした献血センターが1200カ所もあり、世界の血漿供給量の約70%を占める、大ビジネスとなっています。

 かつてこうした献血でお金を稼ぐのは、低所得者の生活手段という認識がありました。しかしニューヨークタイムズが紹介しているのは、正規雇用の59歳の男性と、ソーシャル・セキュリティ(年金)で生活する66歳の男性。いずれも足りない生活費を補うためというのが理由です。1回70ドル(約1万1000円)の献血は、1回1時間半程度で終わるため、フレキシブルで効率のいい副業だと言います。

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