医師・精神科医 宮島賢也さん(42)うつ病

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 精神科医になった今は、患者さんには「うまく」「しっかり」「ちゃんと」に固執しないよう提案していますが、その時の自分がまさにそうでした。子供の頃から親の期待に応えてきて、初めて敗北感を味わいました。休養期間を経て、研修先も変わり、肉体的には楽になったのに意欲が出ず、精神科を受診したらうつ病との診断が……。

■根本的な解決を先延ばしにしているのが医療

 ただ、正直ホッとしました。同期と同じコースから戦線離脱したことに“言い訳”が必要だったんだと思います。それからは抗うつ薬を飲みながら、勤務を続けました。薬は、一時的には症状を麻痺させても根本解決ではなく、主治医には「薬は一生飲み続けたらいい」と教えられました。

 でも、ある自己啓発の本に、「医者は“対症療法”の専門家ではあっても“健康”の専門家ではない」と書かれていたんです。結局、医療とは、体が無理しているサインを出しているのに薬で症状を抑えて、根本的な解決を先延ばしにしているものだ、と気づきました。

 その本と出合ったことを機に、33歳で「食」「生活」「思考」を変えました。菜食にして、付き合いも減らしました。若手は呼ばれた飲み会に参加するのがマストだと教えられていましたが、たまには欠席して心の余裕をつくった。そして、薬もやめてみました。

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