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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

川島道行さんは闘病19年 脳腫瘍グレード2で5年生存率は7割

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 脳腫瘍は、それに伴って頭蓋内の圧が高まるため頭痛や吐き気、嘔吐といった中心的な症状が発現。たとえば頭痛は慢性的で、少しずつ悪化するのが特徴です。もうひとつは、圧迫を受ける脳の機能の低下。麻痺が重かったことから、運動をつかさどる部分が影響を受けていたとみられます。

 言語機能をつかさどる部分だと、言葉が出にくかったり、単語を間違えたり。視力に関する部分なら目のかすみや視野の狭窄などで、精神活動に関する部位では抑うつや意欲の低下なども見られます。症状が増えながら病状が進行するので、患者さんはつらい。それでもギリギリまで音楽人を貫いたのはすごい。

 英音楽誌には「ケミカル・ブラザーズ、プロディジー以来の衝撃」と絶賛され、故ヒース・レジャーが米アカデミー助演男優賞に輝く「ダークナイト」に楽曲を提供。海外でも高く評価されていただけに残念です。

【連載】Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

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