著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

中京圏の平均寿命 男女とも域内格差がほぼない理由

公開日: 更新日:

■ほどよい人口密度

 中京圏には「ものづくり」産業が集中しています。企業の規模や業績は千差万別ですが、一般論として、製造業の給与水準は比較的高く、企業間格差が小さい傾向にあります。そのためか、市区町村の平均所得も全国平均並みかやや高めで、しかも目立って所得の多い(少ない)自治体もありません。このことが全体に安定した平均寿命をもたらしている、大きな要因のひとつと考えられます。

 また首都圏や関西圏よりも、街並みや道路が広々としていることも、影響しているかもしれません。ほどよい人口密度は、日常生活から受けるストレスを軽減してくれます。道路網が発達しているため、イオンモールに代表される大型ショッピングセンターなどが多く、生活がしやすい点も挙げることができるでしょう。気候も温暖です。

 つまり中京圏は、なににつけ平均的なのです。仕事、所得、住宅、生活水準全般にわたって、首都圏ほど極端ではなく、関西圏ほどストレスフルでもなく、ほどほどの平均値に収まっているのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発