著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

男性の標準死亡比 首都圏ワースト1位は川崎市川崎区

公開日: 更新日:

 市区町村別の死亡率はどうなっているのでしょう。もちろん平均寿命が短い自治体ほど、死亡率も高いのは言うまでもありません。ただ死亡率の比較は、決して容易ではありません。単純に死亡数を人口で割って死亡率を出しただけでは、自治体間の比較ができないのです。なぜなら死亡率は、各自治体の年齢構成に大きく左右されるからです。高齢者の割合が高ければ、それだけ亡くなる人が増え、死亡率も高まります。またその逆も言えるわけです。

 そこで日本全体の年齢構成からのズレを考慮した補正が行われます。それによって得られる指標を「標準化死亡比」と呼びます。日本全体での死亡率を100としたとき、各自治体の死亡率がそこからどれだけ外れているかを、数字で表したものです。〈表〉には三大都市圏における、男性の標準化死亡比のワースト10を示しました。ただし郡部(町村)は誤差が大きいため、除いてあります。

 首都圏のワースト1位は川崎市川崎区で、標準化死亡比は132.2となっています。年齢補正した男性の死亡率が、日本全体の平均死亡率よりも、1.322倍高いことを意味しています。川崎区と横浜市中区の男性は、首都圏のなかでは最も短命です。

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