テストや検査で異常でも 医者の「認知症診断」増える誤診

公開日: 更新日:

 近年、認知症の誤診が増えている。認知症の症状がよく知られるようになり、専門医以外の医師が「この年齢で、この症状なら認知症」と安易に診断するからだ。

 高齢者は、風邪や栄養失調などちょっとした身体的不調でも、認知症にそっくりな記憶障害や妄想などが出ることがある。身体症状が悪ければ、長谷川式テストの結果も悪くなる。だからこそ別のさまざまな身体疾患を想定し、慎重に検査し、診断しなくてはならない。

「認知症の診断は、最終判断であるべきですが、それが抜けている」

 Aさんの場合は、もともと肝機能を患っていたのに、肝臓を調べずに認知症と診断されていた。不幸中の幸いで2人とも認知症治療はまだ始まっていなかったが、認知症と診断されて、薬を処方され、誰もその経緯に疑問を抱かなければ、今でも認知症として治療され続けていたかもしれない。

 私たちが自衛策として知っておくべきなのは、症状の表れ方だ。親と同居していなくても、たとえば「正月に会った時はまったく正常だったのに、ゴールデンウイークには会話がおかしくなっていた」というような場合は、認知症以外の病気が考えられる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    「地球を救う前に社員を救ってくれ!」日テレ「24時間テレビ」が大ピンチ…メインスポンサー日産が大赤字

  4. 4

    仰天! 参院選兵庫選挙区の国民民主党候補は、県知事選で「斎藤元彦陣営ボランティア」だった

  5. 5

    たつき諒氏“7月5日大災害説”を「滅亡したんだっけ」とイジる古市憲寿氏に辛辣な声が浴びせられる理由

  1. 6

    参政党・神谷代表は早くも“ヒトラー思想”丸出し 参院選第一声で「高齢女性は子どもが産めない」

  2. 7

    兵庫は参院選でまた大混乱! 泉房穂氏が強いられる“ステルス戦”の背景にN党・立花氏らによる執拗な嫌がらせ

  3. 8

    「国宝級イケメン」のレッテルを国宝級演技で払拭 吉沢亮はストイックな芝居バカ

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  5. 10

    近年の夏は地獄…ベテランプロキャディーが教える“酷暑ゴルフ”の完全対策