著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

首都圏の2次医療圏CCU数 都下の西多摩はゼロ

公開日: 更新日:

 一方、都下の西多摩医療圏にはCCUがまったくありません。北多摩西部も2床を有するだけ。同じ東京都でも、医療体制には大きな格差があるというわけです。都下に住んでいるサラリーマンの多くは、都心に通勤しています。仕事中に心筋梗塞に襲われたほうが、助かる率が少しだけ高いのかもしれません。

■神奈川西部は空白地帯

 神奈川県には合計77床ありますが、横浜市全体で20床、川崎市全体で19床など、適度にばらけています。ただし県の西側半分は、ほとんど空白地帯になっています。

 千葉県も合計77床を有しています。その大半が千葉市と、江戸川を挟んで東京都と接するエリアに集中しています。東京都から離れるにしたがって、急激に減ってしまいます。それでも房総半島の先端に位置する安房医療圏には、9床が用意されています。

 埼玉県は県央、利根、秩父がCCU空白地帯になっていますが、その他の医療圏にはほぼ均等に分布しています。その点では東京都よりも県内の医療格差が少ないと言えそうです。

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