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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

首都圏の診療所格差 埼玉は人口あたりの数が全国一少ない

公開日: 更新日:

 首都圏の診療所格差は、際立っています。表は人口1万人当たりの診療所数のベスト10とワースト10をまとめたものです。ただし、町村など人口の少ない自治体(5万人未満)は、あまり参考にならないでしょうから外しています。

 千代田区は、人口1万人当たり80.2施設という途方もない数を誇っています(全国平均は8.0)。千代田区民だけでは利用し切れない数です。ただ千代田区はもともと住民が少ないうえに、中央省庁や大企業が集中しているため、平日昼間の人口は15倍以上に膨れ上がります。「風邪」「高血圧」「腰痛」などの疾患を抱えたサラリーマンや公務員も大勢いますから、数がこれだけあっても十分にやっていけるのです。

 同様に中央区、港区、渋谷区、新宿区などでも、昼間の人口が2倍から数倍に増えます。また、都心には美容外科をはじめとする自由診療のクリニックが多数あります。特殊ながん治療などを売りにした怪しげな診療所も多いため、普通の医療ニーズに応えてくれるところは、数字よりも少ないはず。意外とどこも患者であふれているのかもしれません。

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