著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

前立腺がんはがん検診に向いていない

公開日: 更新日:

 この連載を読んでいる人は男性が多いでしょうから、乳がんでなく、男性のがんについて取り上げてほしいという意見もあるでしょう。そこで今回は、前立腺がんです。

 前立腺がんは、高齢者により多く、最も進行の遅いがんの一つです。さらに、病院で亡くなった人を解剖して調べてみると、20%以上の人でその人の生死には関係のない前立腺がんが見つかります。

 こうした前提条件からすると、前立腺がんは、そもそも最もがん検診に向かないがんであることが分かります。たとえば、高齢になってから前立腺がん検診で見つかったがんは、放っておいてもその人の生き死にに関係なく、そのがんが進行する前に別の病気で死んでしまう可能性が高いからです。

■「早く見つける方がいい」とは言えない

 また、「50歳、60歳で見つかれば、意味があるのでは」と考える人もいるかもしれません。

 しかし、50歳で見つかった早期前立腺がんは70歳になっても大して進行していない場合も多く、検診でがんが早期発見されたばかりに、50歳からの20年を前立腺がんとともに暮らさなければいけないという“負の部分”もあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    東大出身の小林政調会長は日本史を学ぶべき「2600年以上続く男系継承」は歴史なのか神話なのか…皇室典範改正で浮かんだ疑問

  2. 2

    松尾雄治さん(1)ゴルフ場で意識を失う…「気が付いたら病院のベッドでした」

  3. 3

    国民も気づき始めた皇室典範改正のおかしさ 「愛子天皇」潰しに抗議する市民デモが国会を取り囲む?

  4. 4

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  5. 5

    今も続く「皇室典範」は出来の悪い法律…男の側に不妊の原因を求める発想がなかった時代の産物だ

  1. 6

    不振続く和久田麻由子「news LOG」 M!LK曽野舜太の出演は「毒まんじゅう」か「良薬」か

  2. 7

    高市首相は今の天皇や上皇が嫌で嫌でならない 保守派のホンネは天皇制「崇拝」ではなく「衰退」

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    麻生副総裁への飛び火を防ぐため? 福岡県議会の議長ポスト金銭授受疑惑に自民党本部の後手

  5. 10

    新垣結衣は芸能界から引退するのか? 相次ぐCM降板と夫・星野源の紅白連続出場ストップの余波