著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

肺炎になったら心臓に注意

公開日: 更新日:

 肺炎は日本人の死因の第3位になるほど怖い病気です。脳卒中の後で飲み込みの力が弱くなると、食べ物を誤嚥して、それによる肺炎を繰り返す。脳卒中自体では命が助かったのに、肺炎で命を落とすということも多いのです。

 肺炎は急性の感染症ですから、治れば普通は後遺症を残すことはありません。しかし、肺炎になった後に、心臓の働きが低下する「心不全」になる人が多いことが知られています。今年の「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」という医学誌に掲載された論文によると、カナダで5000人近い肺炎の患者さんを10年くらいの長い間調査した結果として、「いったん肺炎になると、60%も心不全の危険性が高まる」ということが分かりました。重症の肺炎になれば、心臓にも負担がかかりますから、肺炎の直後に心臓の働きが落ちるケースはありそうなことだと思います。

 しかし、今回の研究では、肺炎から10年近い時間が経過していても、まだ心不全の危険性は持続していたのです。さらには65歳以下の若い年齢でも、こうした傾向はより強く認められました。なぜこうしたことが起こるのかは、まだ分かってはいないようです。ただ、一度肺炎になるということは、その後心臓の働きが落ちる危険性が高くなるということだと考える。息切れなどの症状には常に注意を払い、定期的な健康診断も欠かさないようにした方がよいと思います。

【連載】医者も知らない医学の新常識

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒