気づいた時には病状進行…「誤嚥性肺炎」に3つの特徴

公開日: 更新日:

 高齢者の月別死亡率は、冬に高く夏に低い。散りゆく桜の花びらを見上げながら、「ああ、今年も春を迎えられた」と老親を思いやる人も多いのではないか。しかし、春を迎えたからといって安心してはいけない。「がん」「心疾患」「脳血管障害」に次いで日本人の死亡原因第4位となる「肺炎」は、死亡する人の9割以上が高齢者で、季節と関係なく発症する「誤嚥性肺炎」の死亡率が高くなる。ところがこの誤嚥性肺炎には、多くの誤解がある。元筑波大呼吸器内科教授で「医療・介護関連肺炎診療ガイドライン」の作成委員を務めた、「和光駅前クリニック」の寺本信嗣医師に聞いた。

「誤嚥性肺炎は、食べ物が気管の中に入り込むことで口の中の細菌が肺まで到達し、炎症を起こすと考えている人がいますが、正しくありません。主に唾液やたんなどの微量誤嚥が原因で、寝ている間に肺に入り込むことで発症するのです」

1.寝ている間に発症する

 健康な人でも誤嚥はするが、咳やむせかえり(咳反射、嚥下反射)により排菌する。元気な人は雑菌が気管や肺に入り込んでも、血液中の貪食細胞などが退治するため肺炎は発症しない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」