著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

がん治療にもリハビリが欠かせない理由

公開日: 更新日:

 ケガや脳卒中などで体の機能が障害されたときは、リハビリが欠かせません。実は、がんと向き合う上でも、リハビリが大切です。

 がんで入院中のリハビリは、2010年に保険適用となり、全国約400のがん診療拠点病院のうち8割で行われています。問題は退院後で、外来リハビリには保険が適用されず、やるかやらないかは病院次第なのが実情。外来リハビリは、がん拠点病院のうち4分の1程度でしか行われていません。

 がんになると、痛みやだるさなどさまざまな不調に悩まされます。治療に伴う後遺症や合併症も少なくありません。そんな不調は退院後も続くことがあるため、その改善にリハビリが欠かせないのです。

 たとえば、食道がんで胸を開いて食道を切除すると、肺活量は手術前の60%、運動能力は80%に低下。食べ物をのみ下す嚥下機能も悪化して食事が不自由になり、体重も減りやすい。それらの機能の回復に必要なのがリハビリです。

■退院後の「外来」実施は拠点病院でも4分の1

 退院後も適切な運動などのリハビリを続けると、それらの機能は1年ほどで元に戻るといわれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束