その物忘れは認知症かそれとも加齢か

公開日: 更新日:

 年齢とともに増える物忘れ。その原因は、海馬にある神経細胞が機能低下することにあった。自然な老化現象である物忘れに対して、必ず発症するわけではないのが認知症だ。

 両者を見分ける決め手は何か? くどうちあき脳神経外科クリニック(東京・大田区)の工藤千秋院長の考えはこうだ。

「周りの人からヒントをもらえば思い出せるのは、加齢による物忘れ。ヒントをもらっても思い出せないのが病的な物忘れ、つまり認知症です」

 たとえば朝食に何を食べたか忘れてしまった場合。「目玉焼きを食べたでしょ」と言われて「ああ、そうだった」と思い出すのは単なる物忘れ。

「え、目玉焼きなんか食べたっけ?」や「朝食なんて食べてないよ」などと言うのは認知症の可能性が大だ。

 厚労省によると、認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」。2012年の患者数は460万人(65歳以上の7人に1人)だったが、25年には700万人(65歳以上の5人に1人)を超えると推計されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?