花粉症治療の副作用 インペアード・パフォーマンスって何

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 眠気やインペアード・パフォーマンスの副作用は、労働生産性を下げ、経済的損失を招く。薬剤種類ごとの労働災害リスクを見た海外の研究では、麻酔薬、抗うつ薬、血糖降下薬、抗精神病薬などほかの薬を抜いて、抗ヒスタミン薬が労働災害リスクが一番高いとの結果が出ている。

■交通事故や転倒のリスクを上げる

 さらに問題は、場合によっては死をも招くことだ。その代表が、車の運転への影響。前出のドライバーと花粉症に関する調査では、6.2%の人が「事故を起こした・起こしそうになった」と回答。米国では、抗ヒスタミン薬服用者に対して自動車運転を禁じ、禁錮・罰金の罰則を設けている州もある。

 高齢者の昏睡、転倒問題も深刻だ。抗ヒスタミン薬とほかの薬の服用やアルコール飲酒などでリスクが高くなる。

 花粉症治療を専門とする耳鼻咽喉科医以外では、「とりあえず症状を抑えればいい」と、その医師が“定番”とする薬を簡単に処方しているケースがほとんど。 

「抗ヒスタミン薬の中でもインペアード・パフォーマンスを起こしにくい薬があります。患者が作業効率の低下を意識し、それが生じているようなら医師に伝えて、別の薬に替えてもらうべき」

 驚くほど生活の質が向上するかもしれない。

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