中咽頭がん<3>大震災で手術延期も 強烈に励まされたこと

公開日: 更新日:

「中咽頭がん・ステージ4」と告知された三枝幹弥さん(48歳=山梨・中巨摩郡在)は、2010年10月「がん研有明病院(東京・江東区)に入院。3カ月間に及ぶ「化学療法併用放射線治療」(CCRT)を受けた。

 年を越えて翌年の1月に退院したとき、担当医師から「治療の評価は2月にお知らせします」と言われた。「その間、被告人が審判を待つような心境でしたね」と、三枝さんはため息を漏らす。

 自宅で静養し、家中を走り回る3人の子供たちを相手にしながらも、鉛をのみこんだように気が重い。再発したらどうしよう……転移していないか……。不安感で、なかなか寝付けない。手にしたのは、キリスト教、仏教、原始仏教といった多くの宗教関連の本で、読むと、弱っている自分の心が救われたという。

 2月7日、治療の評価を聞くために山梨県からひとりで上京してがん研有明病院を訪ね、担当医から告げられた。

「画像を見る限りは、頚部リンパ腺にがん細胞が残っているかいないか五分五分です。手術はリスクを伴いますが、手術して組織を取ってみましょう」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  5. 5

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  1. 6

    元横綱白鵬が突然告白「皇帝の末裔」に角界一同“苦笑”のワケ…《本当だったらとっくに吹聴しています》

  2. 7

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  3. 8

    阿部巨人の貧打解消策はやっぱり助っ人補強…“ヤングジャイアンツと心中”の覚悟なし

  4. 9

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも