高齢者の“肉を避ける”は大間違い 脳が喜ぶ食べ物とは?

公開日: 更新日:

 年齢とともに増える物忘れ。脳の機能低下を防ぐために、食事で気をつけるべきことは? くどうちあき脳神経外科クリニック・工藤千秋院長に聞いた。

「脳が喜ぶ栄養素は、タンパク質と糖質です。高齢になると肉を避ける人が多いですが、それは間違い。脳には動物性タンパク質が必要なのです」

 動物性タンパク質には脳内の神経伝達物質セロトニンを効率的に増やす働きがある。肉の脂がコレステロール値を上げることが問題視されているが、コレステロールは体にとって重要な役割も担っている。細胞膜の原料であり、血管を柔軟にする作用もあるのだ。

 つまり、コレステロールが不足すると脳の細胞壁が弱くなり、脳の血管も硬く、もろくなってしまう。

「肉は食べ過ぎるから問題なのであって、適量であれば、脳にも体にも良いのです。脂肪の少ない赤身肉を選ぶことをおすすめします」(工藤院長)

 一方の糖質は、脳にとってほぼ唯一のエネルギー源だ。単にエネルギーとして使われるだけでなく、神経伝達物質アセチルコリンの生成を助け、記憶力を高める作用があるともいわれている。昨今、糖質制限が流行しているが、制限し過ぎると脳の働きが悪くなることが懸念される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い