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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

適量は日本酒1合まで 飲酒による大腸がんリスクを知る

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 特に飲酒の影響が表れやすいのが、飲むと顔が赤くなる人です。食道がん咽頭がんのリスクが高まります。

 お酒に含まれるエタノールは、肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。これが頭痛をはじめとする二日酔いの原因で、2型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)によって酢酸に分解されると無毒化され、スッキリするのです。

 ALDH2の遺伝子には、分解力が強い正常型と弱い欠損型があり、いずれかのタイプが両親から受け継がれます。2つの遺伝子パターンによって、アルコールの分解力が決まるのです。

 日本人の5%は、どちらも欠損型で、下戸。ほとんどお酒が飲めないので、飲酒による発がんの心配はありません。ともに正常型は50%。このタイプもアセトアルデヒドが蓄積されにくく、飲酒とがんは結びつきにくいのですが、飲み過ぎるあまりアルコール中毒者に多い傾向があります。

 問題は、どちらか一方が欠損型の「部分欠損型」です。日本人の45%を占めます。

 このタイプは、アセトアルデヒドの分解力があっても十分ではありません。飲酒量が増えるにつれて、アセトアルデヒドが体内に蓄積されます。それが血管を拡張させ、顔を赤くすると同時に発がんリスクを高めるのです。このタイプが大量に飲酒を続けると、食道がんのリスクが95倍にアップするという報告もあります。

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