著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

星野仙一さん命を奪った膵臓がんは糖尿病の「第4の合併症」

公開日: 更新日:

 闘将がそっと息を引き取りました。中日のエースとして活躍し、3チーム目の楽天の監督として念願の日本一に輝いた楽天球団副会長・星野仙一さんの命を奪ったのは、膵臓がんでした。享年70。

 膵臓がんの5年生存率はステージ1で40%。胃がん大腸がんはほぼ100%ですから、その怖さが見て取れますが、突然の訃報に驚かれた方も多いでしょう。

 楽天の発表や報道などによると、がんが判明したのは2016年7月。急性膵炎の発症がキッカケでした。その後、闘病を続け、昨年11月28日には、自らの殿堂入りを記念するパーティーで元気そうな姿を見せていました。それから間もない12月、病状が悪化。今月4日、眠るように旅立ったといいます。

 がんの中でも難治がんの膵臓がんですが、見逃せないリスクがあります。糖尿病です。星野さんは長年、糖尿病に苦しんでいたようで、その影響が少なからずあると思われます。

 それを裏付けるのが、日本糖尿病学会と日本癌学会による「糖尿病と癌に関する合同委員会」が5年前に発表した調査結果です。35歳以上の男女約33万6000人を10年間、追跡。そのうち、がんを発症した約3万3000人を対象に、糖尿病の有無と発がん率を分析したのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」