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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

足立区vs港区 家族構成の違いも平均寿命に影響する

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 ただし65歳以上に限れば、足立区の単身者のほうが人口に占める割合が高くなっています(5・3%対4・9%)。港区には単身赴任が多いのでしょう。転勤になれば他所に移ってしまうし、定年まで住み続けた人も退職と同時に家族のもとに戻っていきます。独身者でも、ある程度の年齢になれば、生活コストがもっと低い地域に出ていくでしょう。多くの単身者にとって、港区は永住の地ではないことを数字が物語っています。

 一方、2世代世帯(いわゆる核家族)や3世代世帯の割合は、足立区のほうがかなり高くなっています。親子何代かにわたって住み続けている人がかなりの割合でいるため、まだ地域コミュニティーが残っており、濃い近所付き合いが続いていると思われます。足立区の高齢者は、港区の高齢者よりも、家族や昔馴染みのご近所さんと接する機会が多いのです。さらに人口当たりの公的な介護施設も、足立区のほうが充実しています。それらのことが、高齢になってからの平均余命に影響していると思われるのです。

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