最近話題の“トマト悪玉説”にも冷静 カゴメに見解を聞いた

公開日: 更新日:

「スギ花粉症はトマトを食べると悪化する」

 昨年あたりからネット上ではこんな情報が乱れ飛んでいる。

 果物などを食べると、唇やのどがイガイガするケースがあるが、これは口腔アレルギー症候群(OAS)と呼ばれるもの。口のイガイガのほか、鼻水や目の充血といった花粉症に似た症状が出る。とくにトマトがやり玉に挙がっており、ネット上では「この季節にトマトは“厳禁”」とまで言われているのだ。

 日本医科大学の大久保公裕教授によると、OASは果物や生野菜に含まれるアレルギーを起こすアレルゲンが、花粉のアレルゲンと構造が似ているため、口腔内で反応が起こること。体が花粉が入ってきたと“誤認”してしまうのだ。厄介なことに、OASを発症した人の中には、まれに急激な血圧低下で意識がなくなるなどのアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるという。

 スギ花粉と相性が悪いのは、「トマト」。食物アレルギー診療ガイドラインによると、花粉症とOASの合併比率は7~17%で、つまり花粉症患者の約10人に1人は合併症で症状が悪化する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々