年中鼻詰まりは要注意 蓄膿・不妊・気管支炎の意外な関係

公開日: 更新日:

 花粉症で鼻水やくしゃみに苦しむ人が増えてきた。「体質的に花粉のアレルギー反応が強いせい」と思われがちだが、原因はそれだけとは限らない。インフルエンザ風邪などの呼吸器の感染症にもかかりやすく、年中、蓄膿症や中耳炎に悩まされ、喉が弱いという人は「線毛」に原因があるかもしれない。それは不妊症、うつ病がんにも関わる可能性がある。元筑波大学医学部教授で、「和光駅前クリニック」(埼玉県和光市)の寺本信嗣医師に聞いた。

「人間は1日に2万リットルの空気を鼻や口から吸い込んでいますが、その中には花粉、ウイルス、細菌、ホコリなど多くの異物が含まれています。鼻や気管、気管支の役割は適度に暖かく湿ったきれいな空気を肺に送り込むこと。そのため、鼻や喉、気管支の粘膜表面にはびっしり毛が生えています。これが線毛です。四六時中、異物をキャッチし、外に追い出します」

 鼻で食い止められた異物は鼻クソとして、気管支まで侵入した異物は咽頭まで押し戻されて痰として、それより先なら食道に落ちるなどして処理される。線毛とは、細胞の表面に突出した細い毛で、気道の線毛運動の速さは1秒間に12~14回。肺の入り口までたどり着いた異物も30分ほどで体外に排出される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方