著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

関ジャニ安田も克服 髄膜腫はガンマナイフで開頭せず治る

公開日: 更新日:

 脳の内側にできる腫瘍に神経膠腫(グリオーマ)があります。悪性脳腫瘍のうち3分の1くらいを占めるタイプで、悪性たるゆえんはその広がり方にあるのです。乾いた布に水が染み込むように正常組織に浸潤します。腫瘍と正常組織の境界が分かりにくい上、近くに重要な神経や血管があることもあり、そもそも手術ができなかったり、十分取り切れないことが多いのです。

 ところが、髄膜腫は、境界がハッキリしていて手術で切除しやすい。治りやすいのは、そのためです。脳の外側にできるタイプには、ほかに下垂体腺腫や神経鞘腫などがありますが、いずれも同じように悪性度が低く、手術で切除しやすく、治りやすい。脳腫瘍は、脳の内側か外側かが大きなポイントです。

 安田さんの一件が発表される前、ABCラジオの道上洋三アナウンサーが、髄膜腫の治療で早めの夏休みを取ることを発表しています。道上アナは12年前にも同じ髄膜腫の治療で約3カ月休養していて、今回は再発した格好です。

「手術をして(髄膜腫を)取り除いたんですけど、あの時、わずかに残った4~5%の部分があった」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?