脳や心臓にも負担が…秋の「寒暖差」が招く体調不良

公開日: 更新日:

 気温の急激な変化による疲れを「寒暖差疲労」という。体の冷え、めまい、肩こり、顔のほてりなどさまざまな不調の原因になることがある。前日との気温差が5度を超えると「寒暖差疲労」の症状が表れやすく、「暑いときは何でもなかったが肌寒さを感じてから疲れが出て、ひどいとなかなか起き上がれない」と訴える人もいるという。

 人は体内や細胞内の酵素反応を適切に行うために、体温を36度前後に保っている。体温調節機能の中枢は間脳視床下部にあり、感覚神経からの情報や間脳視床下部に流れ込んだ血液の温度を感知して、適切な温度を保つよう、体の各部に温度調節の指令を送っている。

「暑いときは副交感神経が皮膚の血管を開いて体の熱を逃がし、気温が下がって寒さを感じると交感神経の働きにより皮膚や血管、立毛筋を収縮して外部環境に接する面積を減らし、体温を奪われにくくします。さらに筋肉の震えや血糖量を上昇させるホルモンやチロキシンの働きで細胞の呼吸や代謝が活性化され、発熱が促進されるのです」

 実際には5度の気温差に風や湿度が加わるために体内でのこうした活動はさらに激しさを増す。体の機能だけでは気温差に対応できなくなると、温かい飲み物を取るなどして徐々に体を寒さに慣らしていく。しかし、慣れないうちに気温差5度以上の変化が頻発すると健康な人でも一時的に体調を崩すという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった