食べて吐いての繰り返し…秋本啓之さん語る過食嘔吐との闘い

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 しかも、減量から解放されたら逆に食に対する欲求が減って自然に体重が落ちました。のびのび柔道ができるようになり、子供の頃のように柔道を楽しめるようになったんです。それまでは減量のために柔道をしているようで苦しくて、ケガも多かった。何よりつらかったのは過食嘔吐をやめたいと思っているのにやめられなかったことです。

 振り返ってボクが言えることは、自分の症状を周りの人に認知してもらうのが大事だということです。指導者となった今は、あの経験があってよかったと思います。減量で苦しむ選手に、ボクなりのアドバイスができますからね。

 (聞き手=松永詠美子)

▽あきもと・ひろゆき 1986年、熊本県生まれ。日本を代表する柔道選手だった父の下で5歳から柔道を始める。全国高等学校柔道選手権大会の無差別級で優勝を果たし、一躍注目を浴びる。全日本選手に選ばれ、筑波大学進学後は国内外の大会で優勝。2016年の「柔道グランドスラム・パリ」の後に現役引退を表明。現在は了徳寺大学職員で柔道部コーチ、全日本柔道女子コーチも務める。

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