食べて吐いての繰り返し…秋本啓之さん語る過食嘔吐との闘い

公開日: 更新日:

 通常は食事量を少し減らし、有酸素運動を増やしたり、油ものをカットするなどして体重を落とすのですが、食べたい欲求が強すぎて抑えられないんです。

 幸か不幸か、当時はひとり暮らしだったので、誰にとがめられることもなく、コンビニやスーパーでお菓子やらパンやら甘い飲み物などを大量に買い込んではそれを一気に全部腹の中に納めます。ざっと買い物袋3~4つ。その後で全部吐き出すんですが、無理やり吐くので気づくと鼻血がサーッと出ていたりして(笑い)。

 そうやって、胃の中が空になったところで少量の食事をして就寝するのが習慣化していました。ひどいときは朝まで食べて吐いてを繰り返すことも……。手元にあるお金はほとんど食べ物に消えていました。ちなみに、チョコレートは吐きづらかったです。体に吸収される前に吐き出していたので、塊のまま食道を逆流させるとゴリゴリしてね(笑い)。

■階級を1つ上げたことが完治のきっかけ

 そうやって減量しても、初めのうちは体調が良く結果も出ていたのですが、だんだん試合で自分の力が発揮できなくなっていきました。そして2006年、ドーハで行われたアジア大会で、スタミナ自慢のボクがスタミナ切れで負けてしまったのです。そうなって初めて、当時全日本のコーチで、大学柔道部の監督でもある岡田弘隆先生に過食嘔吐の症状があることを打ち明けました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋