がんになったら最初から「緩和ケア」を…最新事情を知る

公開日: 更新日:

 2人に1人ががんを発症するといわれる時代。押さえておきたいのが、緩和ケアについてだ。緩和ケアによって生命予後が延びたという報告もある。

 こんな研究結果がある。転移のある非小細胞肺がん患者151人を対象にしたもので、標準的な抗がん剤治療の患者と、抗がん剤に加えて早期から緩和ケアチームによる月1度以上のサポートを受けていた患者とを比較したところ、緩和ケアチームのサポートが加わった患者の群は、QOL(生活の質)の向上、うつ症状の軽減が見られた。

 また、亡くなる60日以内の抗がん剤の使用は減少。すなわち、ぎりぎりまで抗がん剤治療を受けることなく、緩和ケアの群は2・7カ月長く生きられた。

「心身の痛みやつらさがあると、眠れず、食事ものどを通らず、抵抗力が落ちて十分ながん治療を受けられません。痛みやつらさが緩和すれば、治療も頑張れ、長生きにつながるでしょう。また逆に、体力が落ちた状態で無理な抗がん剤を受けることがなければ穏やかに過ごせるでしょう。がんになったら緩和ケア。最終的にではなく、ぜひ最初から受けてほしいのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方