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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

緩和ケアには延命効果 病棟の順番待ちを諦めてはいけない

公開日: 更新日:

 緩和ケア病棟を予約したが、順番を待っている間に親が亡くなってしまった……。

 最新の統計によると、2017年にがんで亡くなった方は、約37万人です。ところが、日本ホスピス緩和ケア協会によれば、主に終末期の方を受け入れるホスピスや緩和ケア病棟の累計病床数は8646。緩和ケア病棟は、受け入れ体制が十分でないのが現状で、残念な結果を招くことがあります。

 がんの肉体的、精神的な苦痛を和らげる緩和ケアは、がんと診断されたときから必要です。がん対策基本法によって最も強化されたのが緩和ケアでしたが、その力点は早期からの緩和ケア、診断時からの緩和ケアとしたため、終末期の緩和ケアが手薄になった可能性は否定できないでしょう。

 終末期への配慮を欠いていることは、昨年改定された緩和ケア病棟の入院料を見れば明らかです。細かい金額は省きますが、改定前は1段階だった基準が、改定後は2段階になりました。診療報酬が高い病院と低い病院があるわけです。その区分けを決めるのが、2つの基準です。

●すべての患者の入院日数の平均が30日未満で、患者の入院意思表示から平均14日未満で入院させている。

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