がんになったら最初から「緩和ケア」を…最新事情を知る

公開日: 更新日:

 こう言うのは、都立駒込病院緩和ケア科部長の田中桂子医師だ。

■病院でも自宅でも受けられる

 緩和ケアというと「余命宣告を受けているがん患者が対象」という印象を抱いている人が多い。しかし実際は違う。田中医師の言葉通り「がんになったら、最初から」なのだ。また、病院に行かないと受けられないのではなく、緩和ケアに詳しい在宅医も増えているので、自宅で緩和ケアを受けることも可能だ。

 緩和ケアには医師や看護師のほか、心理士、栄養士、薬剤師、歯科医、ソーシャルワーカーなどさまざまな専門家が関わっており、体や精神面の不安やつらさ、医療費の不安、職場との対応など、多方面の悩みに対応してくれる。

「患者さんの人生の質を良くして、その方らしく生きられる方法を見いだすのが緩和ケア。質を良くして長生きし、また長生きして質を良くする、という両輪で対応します」(田中医師=以下同)

 がんで治療を受けていたが、延命のための治療が効かなくなった――。この場合、痛みなどの苦痛症状をコントロールしながら、療養する場所として自宅、または緩和ケア病棟という選択肢がある。緩和ケア病棟への入院も今後の選択肢のひとつにあるなら、早めに面談の申請をすべきだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に