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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

乳がん<6>「腋窩リンパ節郭清」の扱いが15年前と違ってきた

公開日: 更新日:

 乳がん原発巣から最寄りのリンパ節(センチネルリンパ節)へ、さらに腋窩リンパ節(脇の下のリンパ節)へと転移を広げていきます。

 術前の所見で、リンパ節転移がないと診断された患者に対しては、手術中に必ず「センチネルリンパ節生検」(病理診断)が行われます。その結果によって、腋窩リンパ節郭清を行うかどうかを判断するわけです。

 診療ガイドラインの初版(2005年)には「転移陰性を判断された場合に(腋窩リンパ節の)郭清を省略するだけの根拠はある」という微妙な表現になっていました。それが最新版(2018年)では「省略することが標準治療である」と言い切っています。ですからいまの患者で、センチネルリンパ節転移が陰性だった患者には、腋窩リンパ節郭清は原則として行われません。

 しかし術前の画像診断や触診や、術中の検査などで、明らかな腋窩リンパ節転移があると判定された患者は、言うまでもなく郭清の対象者です。その郭清の範囲ですが、初版のガイドライン(2005年)ではレベルⅢまでとされていました。

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