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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

血糖コントロールは冬に悪くなる 春はリカバリーに注力を

公開日: 更新日:

 東京では例年よりもかなり早くに桜が咲き、まさに春。新型コロナウイルスの影響で、東京都や関東各県で28、29日の移動自粛の要請が出されました。このストレスフルな状況を、少しでも楽しいことを見つけることで、乗り切ってほしいと思います。

 春といえば、私は患者さんによく「冬に悪化した糖尿病をリカバリーするのが春です」とお話ししています。

 1~2カ月の血糖コントロールを示すHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、1~3月に最も高くなる傾向があります。これは1~2カ月前、つまり冬の血糖値が高いということ。冬に血糖値が高くなるのは、私たちが糖尿病データマネジメント研究会における登録病院38施設の約10万人強のデータベースをもとに血糖、血圧脂質(LDLコレステロール)の季節変動などを解析した結果でも明らかになっています。この連載でも何度か取り上げていますね。

 冬に血糖値が高くなるのは、まずは気温が低く屋内にこもりがちになり、運動量が減ること。気温が低いと血圧が上がりやすく、これも血糖値上昇と関係しています。

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