若い感染者が急増しているのはウイルス強毒化が原因なのか

公開日: 更新日:

 これに拍車をかけたのが、新型コロナウイルスの体内への侵入経路だ。SARSは下気道で感染して肺炎を起こす。一方、新型コロナウイルスはSARSと同じ「下気道」だけでなく「上気道」や「腸管」にも感染する。

「新型コロナウイルスは、SARSと同じようにACE2と呼ばれる酵素と結合することを足掛かりにして感染します。ただ近年は、細胞内に侵入して感染するには補助となる別の酵素が必要だとわかってきました。心臓にはACE2が多く存在するのに新型コロナウイルスは感染しないのはそのためです。その酵素がどこに多いかは人による。その結果、上気道に感染して臭覚や味覚を失った人、腸管に感染して下痢になった人は新型コロナ感染者とは気づかれない。そのことも若者が少ないといわれた理由でしょう」

 本来なら活動量が多く感染リスクが高いはずの若者の多くが重症化せず目立たないことも、少なく見える理由だったかもしれない。

「子供が重症化しない理由のひとつに、大人に比べて免疫組織が未熟で、サイトカインストームが起きにくいからだ、との説もあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲