著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

薬の開発により治らなかったC型肝炎が「治る病気」になった

公開日: 更新日:

 近年、新しい薬の登場によって劇的に治療成績がよくなったウイルス感染症といえば「C型肝炎」です。

 C型肝炎はウイルス性肝炎のひとつです。急性肝炎やアルコール性肝炎といった肝臓で炎症が起きる病気の一種ですが、肝臓にウイルスが感染することで発症します。

 原因となるウイルスには、主にA、B、C、E型の4種類があります。A型とE型は慢性化することはないのですが、B型に幼少期に感染した場合やC型は慢性化することが多く、治療薬の開発が重要視されてきました。

 C型肝炎ウイルスは、遺伝子型(ジェノタイプ)の違いにより1a、1b、2a、2bなどに分類されます。日本人は1b型が約70%と最も多く、この遺伝子型によって治療薬にも一部違いがあります。

 C型肝炎の治療には、これまで「インターフェロン」という注射薬が使われていましたが、免疫低下、発熱、精神症状といった副作用が発現しやすいものでした。それが2014年には内服薬で治療できるようになり、その後、「ソバルディ」や「ハーボニー」という抗ウイルス薬が発売され、劇的に治療効率がよくなりました。C型肝炎は、治らない病気から治る病気へと状況が一変したのです。

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