繰り返すつらい頭痛の原因は「帯状疱疹ウイルス」だった

公開日: 更新日:

■脳血管障害や認知症とも関係

 帯状疱疹ウイルスは頭痛以外にもさまざまな病気のリスクを高めることが近年、分かってきている。

 脳血管障害、アルツハイマー型認知症、多発性硬化症、顔面神経まひ、片側性眼瞼けいれんなどだ。清水医師の知人(50代)にも、頭部に帯状疱疹を発症した2週間後、脳の椎骨動脈解離を起こした人がいる。

「最初の帯状疱疹ではMRIは異常がなく、抗ウイルス薬で治りました。ところが2回目は、抗ウイルス薬では治りませんでした。私のところに連絡があり、すぐ来院してもらいMRIを撮ると、脳の椎骨動脈解離を起こしていたのです」

 即座に治療を開始したおかげで命に別条はなかった。治療後、帯状疱疹ウイルスの抗体価を調べるとやはり高く、帯状疱疹ウイルスが増殖していることが分かった。

 帯状疱疹ウイルスには増殖を抑制するワクチンがある。厚労省の承認は50歳以上だが、それ未満でも接種可能だ。

「少なくとも、群発頭痛や片頭痛を繰り返している人は帯状疱疹ウイルスへの免疫抗体を測定し、低ければ帯状疱疹ワクチンを検討した方がいい」

 つらい頭痛と手を切るために。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも