著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

抗がん剤の点滴治療を受けた日に熱中症に見舞われて…

公開日: 更新日:

■当日は水分を多めにとる必要がある

 夕方5時半ごろになって、昨日、用意していたスープを冷蔵庫から取り出して飲んでいると、宅配便の再配達がやってきました。千葉に住む妹が「びわ」を送ってくれたのです。

 びわを2個食べたら、なんだか元気が出てきた気がしました。子供のころに食べていた懐かしい味で、Cさんはうれしくなって妹にお礼の電話をしました。その際、今日の出来事を話したところ、看護師をしている妹から注意されました。

「姉ちゃん、それ熱中症だよ。ペットボトルを持って出かけなきゃ。何も食べず、何も飲まずに出かけたらダメよ。も~なんにも分かってないんだから……。口が乾いたり、頭が痛かったり、ふらふらしたのもみんな熱中症よ。駅で何か食べればいいのに。もし何も食べたくなくても、自販機があるでしょう? 飲み物買って飲んでよ。も~姉ちゃんたら……ひどくなったら救急車だよ。熱中症で命を落とす人もいるのよ。まして姉ちゃんはね、抗がん剤やった日は多めに水を飲む必要があるんだから。おしっこで抗がん剤を体から早く出した方が副作用は少なくて済むのよ。抗がん剤によっては腎臓に良くないものもあって、腎臓が悪くなったら抗がん剤もできなくなるよ。今日はいっぱい水を飲んで! 何か食べるものはある?」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?