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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

アメリカで始まったコロナとの共生実験…行方はどうなる?

公開日: 更新日:

 1月6日時点でのアメリカの新型コロナ新規感染者数は1日平均約61万人といまだ上昇中です。しかし、アメリカは国も自治体もロックダウンはしていません。入院者総数の11万人が、感染規模に比べて低いという判断によるもので、「コロナとの共生実験」が始まったと言っていいと思います。

 今回も感染が最も多いニューヨーク市、特にマンハッタンは、クリニックやテントで検査がいつでも無料で受けられる環境で、クリスマスから新年にかけてはどこも大行列で2~3時間待ちは当たり前でした。1日20万もの人が検査をするので陽性者が増えて当然ではあるものの、陽性率2割という数字は衝撃的です。

 私の周囲でも感染者が激増し、その多くはブースターも含めワクチン3回接種済みのブレークスルー感染でした。これはあくまで感覚値ですが、パーティーなど飲食を伴うイベントに参加して感染した人が目立ち、ブースター接種済みだとほとんど無症状か軽い風邪程度で済んでいるのに比べ、2回目のワクチンから半年以上経過していた人は、重症化しないまでも数日間高熱が続き、咳(せき)もひどいという印象です。さらに友人の看護師によれば、重症の入院患者はワクチンをまったく打っていない人ばかりだそうです。ブースター接種が免疫力を飛躍的に高めることは証明されているし、ブレークスルー感染があってもワクチンで重症化リスクは下がるということをニューヨーカーは実感していて、2年前のような恐怖はもうありません。それが、ロックダウンをしない根拠になっています。

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