急性低血圧を甘く見てはいけない…コロナワクチン接種後にも多数報告

公開日: 更新日:

 もうひとつ気を付けるべきなのが「起立性低血圧」だ。急な立ち上がりや、長時間立ち続けていることで生じる。

「立ち上がるとき、重力によって血液が上半身から下半身に移動してたまります。それにより全身から心臓に戻る血液の量が一時的に減り、心拍出量が低下して血圧も下がります。このとき、通常であれば交感神経が働いて血管を収縮させ、速やかに血圧を正常化します。しかし、脳の動脈硬化が進んでいる人などは交感神経がうまく働かないため、血圧が下がったままの状態になってしまうのです」

 起立性低血圧は、心血管疾患のリスクもアップさせる。

 2018年に米国心臓協会雑誌(JAHA)で発表された米ジョンズ・ホプキンス大学の研究がある。平均54歳の9139人を26年間にわたり追跡したところ、起立性低血圧がある人は、冠動脈疾患が2.77倍、心筋梗塞が1.88倍、脳卒中が1.83倍、心不全が1.65倍、心血管病による死亡も1.68倍と増加していた。

 また、起立性低血圧は、頚動脈内膜肥厚、プラーク、心筋障害、心機能低下と関係があることもわかった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?