阪神・淡路地域の郷土料理 いかなごのくぎ煮は春の味

公開日: 更新日:

 春といえば、いかなごのくぎ煮。今年も、岡山に住む義母が手作りのいかなごのくぎ煮を送ってくれた。

 播磨灘や大阪湾では、毎年2月末から3月初めに、いかなごの新子(稚魚)漁が解禁される。この水揚げされたばかりの新鮮な新子を醤油、ざらめ、しょうがで甘辛く煮詰めたのが、いかなごのくぎ煮だ。阪神・淡路地域の郷土料理で、大量にいかなごを仕入れてくぎ煮を作り、親類や友人知人に送る人も少なくない。

 記者が初めていかなごのくぎ煮を食べたのは、阪神・淡路大震災のボランティアをしていた時だ。神戸市長田区でひとり暮らしの高齢者を訪問するのが主な活動。そこで門脇さんという70代の女性と親しくなり、ボランティア活動から離れた後も、家人(当時は家人ではないが……)と3人で食事をしたり、旅行をしたりしていた。その門脇さんが毎年、春になるといかなごのくぎ煮を作り、大きな食品保存容器に詰めて送ってくれていたのだ。

「門脇さんのいかなごのくぎ煮がきっかけで作るようになったのよ」と義母。新鮮ないかなごを仕入れるのは結構大変だと聞く。作るのだって面倒だ。少なくとも自分では作れない。心より感謝しながら、ご飯に良し、酒に良しの春の味をいただいた。 (和)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤二朗vs橋本愛騒動が直撃! フジドラマ“出たくない俳優”&“見たくない視聴者”の二重苦

  2. 2

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  3. 3

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  4. 4

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 5

    “キムタク効果”見込んだ吉野家の戦略は残念な結果に…ファンの間に沸き起こる「藤田ニコル復帰待望論」

  1. 6

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  2. 7

    ソフトバンク「佐々木麟太郎シフト」着々…同ポジションの中村晃引退、山川穂高二軍塩漬けが伏線

  3. 8

    「夫婦別姓刑事」とフジテレビの時代錯誤…“看板に偽りあり”のタイトルと「超・年の差婚」設定への嫌悪感

  4. 9

    萩本欽一〈25〉「車椅子でも絶対に明治座に出す」脳梗塞で左半身麻痺の坂上二郎さんを奮い立たせたひと言

  5. 10

    維新また猿芝居…国会空転トップ会談で定数削減法案に“白旗”も「今時点で取り下げない」と強がるワケ