眼科編(6)日本人の途中失明第4位「加齢黄斑変性」の症状と対処法

公開日: 更新日:

 この病気には2つのタイプがある。「萎縮型」は徐々に組織が傷んで弱っていくタイプで、黄斑に地図状の萎縮が出現する。視力も急には落ちずゆっくりと低下するが、現在のところ有効な治療法はない。

 もうひとつの「滲出型」は脈絡膜新生血管という異常な血管が網膜の下にできて、そこから水がにじみ出てきたり(滲出)、出血を生じたりして黄斑に障害が出る。急激に進行して著しく視力が低下するが、抗VEGF抗体などの注射、光線力学療法などが行われ、ビタミンとミネラルを含む栄養補助食品の処方もされている。

「この病気のリスクは年を取るにつれて高くなり、特に55歳以上の人では注意が必要です。家族歴がある人、喫煙者である人のリスクはさらに高くなります。また、女性に比べ男性で約3倍多い。診断には散瞳して眼底の検査をする必要があります。心当たりのある人は定期的に眼底カメラのほか、3次元画像解析装置(ОCT)検査や、蛍光眼底撮影眼科検査を受けることが重要です」

 なお、加齢黄斑変性症のリスクを下げるには、禁煙、定期的な運動健康的な血圧とコレステロール値の維持、葉物野菜や魚などの健康食品を取ることなどが有効とされている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  2. 2

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    市船橋(千葉)海上監督に聞く「高校完全無償化で公立校の受難はますます加速しませんか?」

  5. 5

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  1. 6

    プロ志望の健大高崎・佐藤龍月が左肘手術経てカムバック「下位指名でものし上がる覚悟」

  2. 7

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  3. 8

    石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発

  4. 9

    長渕剛がイベント会社に破産申し立て…相次ぐ不運とトラブル相手の元女優アカウント削除で心配な近況

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希“ゴリ押し”ローテ復帰が生む火種…弾き出される投手は堪ったもんじゃない