著者のコラム一覧
森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

再検査では腎臓だけでなく全身の健康状態もチェックしたい

公開日: 更新日:

 前回、健康診断などで「腎臓の再検査を」と言われた場合はどうすればいいのかをお話ししました。今回は、当院の例となりますが、再検査について、もう少し詳しくお伝えしたいと思います。

 慢性腎臓病になった患者さんは「透析予防・心血管予防・寝たきり予防」といった「3つの予防」を意識する必要があると私は考えています。

「透析はわかるけど、なぜ心血管や寝たきりの予防を考えるの?」──そんなふうに感じた人も多いかもしれません。

 実は、腎臓が悪くなった人は、そうでない人と比較すると、心不全や脳卒中などの心臓や脳の病気になる確率が2~3倍程度高かったり、筋力が落ちたり、骨がもろくなることが原因で身体機能が7割程度になるといわれています。

 そのため、「腎臓の再検査を」と言われて来院された患者さんには、当院では必ず「腎臓を詳しく調べるだけでなく、全身の評価を行う」ことにしています。

 腎臓の検査として健康診断などで使用されるのが「クレアチニン」の値。ただし、クレアチニンは筋肉量などの影響を受けて、正確な腎機能を反映しないこともある。そのため、その影響を受けにくいシスタチンC検査を行うことにしています。その他、尿中のタンパクの量をグラムで測定する尿タンパク定量検査も行います。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏&フジテレビへの抗議が激減…「はぐらかし会見」と“ガス抜き”の効果がジワリ

  2. 2

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  3. 3

    エキスポ駅伝2チーム辞退に《やっぱりな》の声…実業団に3月の戦いは厳しいか

  4. 4

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  5. 5

    浜崎あゆみ25年ぶり月9主題歌で「別人疑惑」再燃か? 近年版・復刻版どちらの歌い方でもブーイングのジレンマ

  1. 6

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  2. 7

    立花孝志氏が襲撃される瞬間を日刊ゲンダイが目撃し激写! ナタで切りつけられる一部始終

  3. 8

    膨張するカウンターに萎縮し大好きな選挙が苦行に…渋谷のマイク納めは中止

  4. 9

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  5. 10

    キンプリ2人体制&ジャニーズ解体で才能開花…髙橋海人に吹く追い風