「沈黙の臓器」腎臓の病気に在宅医療の専門医はどう対峙しているのか?

公開日: 更新日:

 心筋梗塞脳梗塞がんなどという「わかりやすく怖い病気」と比べて、この病気のことはピンとこない人が多い。「慢性腎臓病」は日本人の8人に1人が罹患し、統計上「腎臓病」は死因の第7位である。しかし、これは氷山の一角の数字かもしれない。この病気は自覚のないままに悪化してしまい、腎臓病で命を失う前に、心筋梗塞や脳卒中で命を失うことがあるからだ。そんな慢性腎臓病に在宅医療の専門医はどのように対峙しているのか? 毎年200人の看取りを行う「しろひげ在宅診療所」(東京都江東区)の山中光茂院長に聞いた。

「慢性腎症は糖尿病と関わりがあり、多くの患者さんには身近な病気です。にもかかわらず、この病気に無関心な人が多いのは残念なことです。糖尿病の人は腎臓の機能について検査をしてウオッチすること。また、誰であれ慢性腎症の症状を自覚したらすぐに腎臓病の専門医を受診し、医師やそれを支える管理栄養士に助けを求め、そのアドバイスに従うことが大切です。腎臓の状態に応じた食事やそのための環境づくりは複雑で患者本人や家族だけでフォローするのは困難です」

 慢性腎臓病の自覚症状といえば、強度のむくみ、全身の疲労感、夜間の頻尿、心臓への負担増による息苦しさなどが挙げられる。ビールの泡のような尿も慢性腎臓病の症状だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲